(左)広い敷地に立つ戸建は一つのステータスでもあるが、きれいに維持するのも大変そう。でも通りから見て回る散策が楽しいのも軽井沢です。
(右)きれいに維持するには時間と労力がかかります。専門の方に作業を依頼して景観を保っているのです。皆さんで軽井沢の景観を維持していると言えます。
軽井沢の別荘地の評価が高いのは、気候など天然資源のおかげもあり、そこに先人達が樅木などの植樹を行い、別荘を建て庭の手入れをして、町を〈別荘公園〉のようにしたことにあります。外国人宣教師だけではなく住人全体で積上げてきたのが、今の評価になっていることは否定できません。しかし評価が高くなればさらに人を呼ぶことにもなります。この傾向はずーと続くことでしょう。
昭和後期から軽井沢にもマンションが建設されるようになってきました.
基本は戸建別荘だがマンションの長所短所を理解した上でマンションを別荘に求める方がいるからで、管理の煩わしが戸建別荘に比べ軽減される点が大きいからでしょう。
リゾートマンションと言われていますが集合住宅には変わりなく、都市部でのマンション進化と共にリゾートマンションの質も大きく向上しています。
都市部との違いは敷地が広いため、外構植栽で大きな変化を付けられることです.
この植栽が集合住宅の構えと威圧感を緩衝してくれ、外からの景観改善と居室内での寛ぎに大きく作用します。
軽井沢の景観を維持するために、建築に対して色々な制約を設けています。その中で建築されるので別荘公園に合った一つの建物になっています。
マンション計画は都市部、リゾート地で計画しても大きく違いをだせることはなくなりつつあります。主構造が矩形ならばかなり完成されていると考えられます。これからのマンション計画は安全やサービスなどソフト面と維持管理面の小コスト化に重点がおかれます。
新しい試みに期待
モデルルームをオープンしたばかりのリゾートマンションを見学してきたが、軽井沢でこのような企画を実現した事業主に感服いたします。リゾートマンションだからこそこのような発想を持ちたいものです。
(左)リビングとガレージを一体化し、愛車と会話を楽しむがごときのプラン。
(右)ガレージからリビングに連続し、家人の先に緑まで望むことができる。
デザイナーズマンションと言われるものも多く出て来ているが、趣向をこらすのは主に外観デザインや色使いで、プラン上での大きな違いはあまりないようでした。このマンションは戸建感をだすために工夫がされており、その一つがガレージを専有部に取り込み、ガレージから直接入ることもできるようにしており、愛車もリビングルームから見ることができるようになっている。戸建では見られるがマンションに導入したことに意義があるように思えます。そしてどんな利用者にも対応可能な面も持っています。
(左)モデルルームプラン (右)配棟図 DN-typeがモデルルーム
マンション名称は「ヴィエント旧軽井沢バリエ」で、総戸数は19戸と住人の顔が見える規模です。詳しくはネット上でこのマンション名で検索してみて下さい。夏の避暑地軽井沢という思いが強いですが、住宅の高機密高断熱や床暖房などの設備も向上し性能が良くなってきていること、リゾートマンションの利用者が多くなってきたことなどから、通年利用が増えつつあるようです。もっとも冬の軽井沢は晴天率が高いことなどから、冬景色や、ウインタースポーツを楽しむには向いているといえます。また別荘やリゾートマンションの建築物の情報発信地でもあるようです。
軽井沢におけるリゾートマンション需要は絶えることはないと思われます。別荘公園にあった建物ならば戸建別荘と同じ評価をしてもいいのではないか、既にそのような時にきているように感じられます。