信州の高原の冬は暖を取るのに薪ストーブを使うことが多いが、カラマツなどの針葉樹の薪も使えるストーブがあります。

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大口径の丸太を割るのは大変ですが、近ごろは油圧式の薪わり機を使い楽々薪を作れるようです。

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動力はガソリンエンジンなのでどこにでも移動でき、油圧式の押割方式で薪を作ります、大口径でも問題なく割ることができ、斧を振り下ろすより段違いで効率がいいようです。

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山はいつ雪をまとってもいい季節ですが、この時はまだ雪はついていませんでした。

信州には造林したカラマツの森が多くみられますが、そのカラマツの用途が少ないことと手入れをする人がいないため、管理がされない森が多いようです、そこで間伐や倒木、計画的に伐採されたカラマツや赤松を利用する薪ストーブが開発され、普及してきているようです。一般的に薪は楢やクヌギ、桜など広葉樹なのですが、これは従来のストーブの構造上の問題から燃焼温度の低い広葉樹が適材とされているためです、カラマツや赤松など針葉樹は、木の性質上燃焼温度が900度にもなるので、鋳鉄や普通の鉄製では高温による座屈や変形などが生じるからなのだそうで、カラマツなどは燃やすことを控えていました、そこで信州の森林組合がどちらかと言えば今では邪魔者扱いされている針葉樹でも燃やせる薪ストーブを開発して、普及させようとしています。燃焼温度が高いことですすの出る量も少なく、ストーブのメンテナンスも軽減され、化石燃料に頼らず暖を取るにはいいストーブと考えます、楢などの広葉樹も問題なく燃せます、これは言えば2ウェーの利用ができることです、他のストーブは広葉樹だけになりますが、薪を選ばない点もいいですし、針葉樹の薪は少し安いので長期利用には助かりますね。

道端で丸切りにしたカラマツや赤松の丸太を割っている作業をみました、油圧式の薪割機で大量の丸太を手際よく割っていて、それを半年から1年ほど乾燥させると言ってましたから、割られた薪は来シーズンの冬用になるのでしょう。針葉樹は薪に薦めないと思っていたので、話を聞くと上記のような内容でした。森が荒廃して木々が朽ちて自然サイクルに入っていくのもいいですが、化石燃料の代替となってCO2の削減につながる方が地球への負荷が少なくなるので、カラマツストーブは環境にも貢献するものではないか、そんなような思いをして帰途につきました。